冷凍3種ってよくわからない
空調機などに必要な熱を移動させる機械です!
建物には空調設備が必ず設置されているので、それに必要な熱を移動させる設備(熱源)の取り扱いに必要な資格が冷凍機械責任者です。
ビルメン4点セットの中では難易度が高いと言われている資格ですが、今回は冷凍3種を解説していきます。
こんな人におすすめの記事です。
- 冷凍3種について知りたい
- 冷凍3種を独学で合格したい
- 冷凍3種の勉強方法を知りたい
- 冷凍3種のおすすめの参考書を知りたい
冷凍3種(第三種冷凍機械責任者)とは?
冷凍機械責任者(れいとうきかいせきにんしゃ)は、高圧ガス保安法に規定される高圧ガス製造保安責任者の資格区分の一つ。経済産業省管轄。
冷凍に関わる高圧ガスを製造する施設において保安の業務を行う資格。
“フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)“
一定規模以上の冷凍設備を有する事業所は冷凍機械責任者免状を取得した者の中から冷凍保安責任者を選任しなければなりません。
試験概要(難易度、日程、合格率)
【難易度】★★★★★
冷凍3種を取得するには、2通りの方法があります。
- 試験(5択マークシート式)に合格して取得する方法
- 講習を受けて、保安科目を免除し、法令のみ試験を受け取得する方法
今回は独学での試験を合格する方法を解説するので、講習については省きます。
冷凍3種の保安管理科目は冷凍サイクルの理解が必須です。
ネットサイトや動画サービスをうまく使いこなし、空き時間に工夫して勉強することが大切です。
無料で良質なコンテンツが使える現代は勉強の大きな助けになります。
【試験日程】1回/年 11月第2日曜日(申し込み8月下旬~9月上旬)
年に一度の試験なので計画的に勉強していきましょう。
合格率と合格基準
年度によって合格率に差がありますが、20%~40%ほどなので、しっかり勉強すれば合格できます。
合格率:20%~40%
過去10年間のデータをまとめました。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2021年 | 9858 | 3996 | 40.5 |
2020年 | 7541 | 1383 | 18.3 |
2019年 | 7908 | 2565 | 32.4 |
2018年 | 7768 | 3090 | 39.8 |
2017年 | 8120 | 3007 | 37.0 |
2016年 | 8913 | 3106 | 34.8 |
2015年 | 9801 | 2534 | 25.9 |
2014年 | 9022 | 1714 | 19.0 |
2013年 | 8839 | 3023 | 34.2 |
2012年 | 8160 | 2675 | 32.8 |
2021年度が過去10年間の中で最も合格率が高く40.5%となっています。
その前年2020年度は逆に最も低い18.3%です。
年度により少しばらつきがありまが、平均して30%程の合格率です。
合格基準:60%以上
法令20問(12問以上)
保安管理技術15問(9問以上)
計35問(21問以上)
各科目60%以上の正解数が必要です。
なので、両科目満遍なく勉強しましょう。
出題方法は5肢択一式
冷凍3種試験の問題の出題方法に特徴があり、慣れておく必要があります。
法令は問題文が3つあり、正しい選択肢の組み合わせを5つの中から選ばなければなりません。
保安は問題文が4つで、これも正しい選択肢の組み合わせを5つの中から選ばなければなりません。
例として以下に1問掲載します。
令和03年度 保安管理技術
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、冷凍の原理などについて正しいものはどれか。
イ.ブルドン管圧力計で指示される圧力は、管内圧力である大気圧と管外圧力である冷媒圧力の差であり、この圧力をゲージ圧力と呼ぶ。
ロ.液体1kgを等圧のもとで蒸発させるのに必要な熱量を、蒸発潜熱という。
ハ.冷凍装置の冷凍能力に圧縮機の駆動軸動力を加えたものが、凝縮器の凝縮負荷である。
ニ.必要な冷凍能力を得るための圧縮機の駆動軸動力が小さいほど、冷凍装置の性能が良い。この圧縮機の駆動軸動力あたりの冷凍能力の値が、圧縮機の効率である。
(1)イ、ロ (2)ロ、ハ (3)ハ、ニ (4)イ、ロ、ニ (5)イ、ハ、ニ
受験資格:なし(誰でも受験可)
受験資格がないので、誰でも受験可能です。
勉強時間は70時間ほど
ビルメン初心者の方やこれから資格を取っていこうという方は専門用語につまずく傾向があります。
理解することは大切ですが、まずはテキストを一通り読む、イラストを眺めるなど、小さなことを続けて専門用語に慣れることからはじめましょう。
取得費用合計は約15,000円(受験手数料は9,800円・参考書代5,000円)・
受験料が9,800円と高額であり、年に1度しか実施されないので計画的に勉強していきましょう。
独学での合格勉強法
ここからは具体的にどうすれば独学で合格できるか、試験の勉強方法とおすすめの参考書を詳しく解説していきます。
ビルメン系資格のほとんどが、過去問メインでの勉強になります。
冷凍3種も過去問中心で進めていきましょう。
法令 丸暗記でもOK!
法令科目は丸暗記でも十分対応できます。
過去問中心にどんどん問題を解いていきましょう。
保安管理 冷凍サイクルをしっかり理解しよう!
保安管理科目は冷凍サイクルをまずは理解することが大切です。
YouTubeなど動画で見たほうがイメージがつきやすく、勉強しやすいでしょう。
こちらの動画は理解できなくてもとにかく繰り返し観ることをおすすめします。
p-h線図は参考書で読むだけだといまいち理解しずらいですが、こちらの動画で克服できます。
おすすめ参考書
いちばんおすすめの参考書です。
↓
トコトンわかりやすい! 第3種冷凍機械責任者試験完全テキスト 第2版 2,310円
初心者の方にもっともおすすめのテキストがこれです。
イラストが豊富であり、重要箇所がわかりやすくまとまっていて覚えやすいです。
次はわかりやすいユーキャンのテキスト
↓
U-CANの第3種冷凍機械責任者 合格テキスト&問題集【予想模擬試験つき(2回分)】 (ユーキャンの資格試験シリーズ) 2,530円
こちらはユーキャンの参考書。
問題集も兼ねているので実際に問題を解いて勉強していくことができます。
次は過去問です。↓
2023年版 第3種冷凍機械責任者試験模範解答集 4,070円
資格試験の合格するための王道は過去問を解いて、解説を理解することです。
冷凍3種ももれなく過去問が重要です。
問題が科目分類別にわかれており、苦手な科目を重点的に復習したい時などに大変便利で使いやすいです。
冷凍機械責任者の試験はあるテキストから問題が出題されます。
それがこちら
↓
初級冷凍受験テキスト(日本冷凍空調学会) 2,900円
正直読みづらい感は否めませんが、このテキストの本文を読み込むことによって試験の問題文が読み解きやすくなります。
まとめ:独学で一発合格可能!
今回は冷凍3種(第三種冷凍機械責任者)について紹介しましたがいかがだったでしょうか?
保安管理技術科目が講習にて免除できる分、取得しやすい資格ですが、高額な費用と時間拘束がありますので、できれば独学で合格したい資格です。
また、繰り返しますが、年に1度の試験なので余裕をもってしっかりと対策をしていきましょう。
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