「ビルメンは給料が安くて、生活できないらしい」。そう聞いて検索した方に、先に結論をお伝えします。
一人で暮らす分には、十分できます。ただし、家族を余裕たっぷりに支えようとすると、正直なところ工夫がいります。
ネットを見ると、ビルメンの給料については「底辺・結婚できない」という声と、「食いっぱぐれない・余裕で暮らせる」という声が、両極端に並んでいます。どちらも一面では正しくて、どちらも言いすぎだと私は思っています。
私は飲食業を8年、介護職を3年やってから、未経験でビルメン(ビル設備管理)に転職しました。年収はだいたい300万から380万に上がりました。この記事では、煽りも遠慮もなしに、「だれと暮らすか」を軸に、できることと正直きついことを分けて書きます。

「生活できない」の答えは、年収の額より「だれと暮らすか」で変わる
「ビルメン 生活できない」と検索する人が本当に知りたいのは、平均年収が何万円か、ではないと思っています。「自分の場合、これで暮らしていけるのか」という、もっと具体的な話のはずです。
そして、その答えは年収の額そのものより、一人なのか、家族を支えるのかで大きく変わります。
ネットの「底辺」と「余裕」、私の答えは真ん中
ビルメンの給料を語る記事は、だいたい2つに分かれます。ひとつは「薄給で結婚もできない底辺」と突き放す側。もうひとつは「年収は低いけど食いっぱぐれない、贅沢しなければ余裕」と安心させる側です。
私の実感は、そのちょうど真ん中にあります。突き放すほど絶望的でもないし、「余裕」と言い切れるほど甘くもない。だから、できることと、できないことを、線を引いて話します。
一人なら十分、家族を余裕持って支えるなら工夫がいる
今の私の暮らしで言えば、自分一人が無理なく暮らす分には、ビルメンの収入で困ることはありません。収入は満足とまでは言えませんが、納得はしています。
ただ、「余裕がたっぷりある」とまでは言えません。家族を支えながら、好きなだけ使える生活かと聞かれれば、それは難しいというのが本音です。ここを隠して「ビルメンでも余裕で暮らせます」と言ってしまうのは、私の信条に反します。
だから線引きはこうです。一人、もしくは二人で慎ましく暮らすなら十分。家族を余裕持って支えたいなら、別の工夫がいる。 その工夫の話は、記事の後半でします。
介護職の300万からビルメンの380万へ|額の差より「天井」の差
数字をぼかすと何も伝わらないので、介護職時代と並べてみます。
統計で見ても、額そのものは平凡
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、男性介護士の30代の平均年収は約337万円。社会人男性30代の全産業平均は約468万円で、その差は131万円ほどあります。私の介護職時代の年収も、だいたいこの平均並みの300万円でした。
ビルメンに移った今は、基本給ベースで約380万円。正直に言えば、80万円の差は小さくありませんが、全産業平均には届いていません。額だけ見れば、ビルメンも決して高給ではないのです。

変わったのは金額より「この先も上がらない」が消えたこと
では何が決定的に違ったのか。私にとっては、額そのものより「天井が見えなくなった」ことでした。
介護職時代にいちばん耐えられなかったのは、「このまま続くのに、給料はそんなに上がらない」という現実です。
今の額が低いことより、上がる見込みが見えないことのほうがしんどかった。
資格を取れば手当がつき、経験を積めば選択肢が増えるビルメンには、その閉塞感がありませんでした。
「生活できるか」を考えるとき、私はこの“伸びしろ”の有無こそ大きいと思っています。
1人暮らし・2人暮らしのリアルな線引き
ここからは、「できる/できない」を金額だけでなく、実際の暮らし方で見ていきます。
1人〜2人で慎ましくなら、生活は回る
私の生活は、派手とは無縁です。食事は自炊が中心で、外食は無理せず楽しむ程度。
宿直のときは弁当を持参して、足りなければコンビニで補う。そんな暮らしです。
飲食業のときは8年間ずっと立ちっぱなしでした。
だからビルメンの待機時間に「この時間にも給料が出ている」と知ったときは、信じられないくらいでした。
あの頃と比べれば、同じ収入でも体への負担がまるで違う。
1人、あるいは2人で慎ましく暮らすなら、ビルメンの給料で生活は十分に回ります。

「家族を余裕持って」だけは、正直ハードルが上がる
正直に書くと、難しくなるのは「家族を余裕を持って支える」ところからです。
私自身、転職を決めた引き金のひとつは、お金への不安でした。
「このままの収入で、二人の将来を支えられるのか」という問いは、今でも完全には消えていません。一人なら十分でも、子どもの教育費や住まいまで含めて余裕を持つとなると、基本給ベースの380万円では足りない場面が出てきます。
だから「ビルメンで家族を養えるか」は、はっきりイエスともノーとも言えません。
慎ましくならできる。余裕を持ってとなると、収入を上げる工夫がいる。 これが私の正直な答えです。
それでも足りないなら|収入を上げる選択肢は残っている
「380万で固定」だと思うと不安が大きくなりますが、実際にはそうではありません。
ここが独立系ビルメンの救いだと思っています。

資格手当と、系列系という道
ビルメンの世界では、資格を取ると手当がつきます。
たとえばビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の資格手当は、月5,000〜10,000円が一般的な相場とされています。
私自身この資格を取って手当が増えましたし、何より「証明できるもの」が積み上がる感覚がありました。
そして資格が揃ってくると、系列系と呼ばれる、より待遇のいい会社への転職も選択肢に入ってきます。
家族を支える必要が出てきたタイミングで、ここを目指す人は実際に多いです。
今いる場所が天井ではない、というだけで、不安はずいぶん和らぎます。
私は副業で補っている。動けたのは余裕ができてから
私の場合は、もっと稼ぎたくて副業も始めました。これも自分で決めたことです。
ただ、順番が大事でした。
ビルメンに慣れて精神的な余裕ができてから、ようやく「次にどう稼ぐか」を考えられるようになった。
余裕がなかった介護職時代には、先のことなど考えられませんでした。
収入を上げる入口を探すなら、私が実際に利用したリクナビNEXTのような転職サイトで求人を眺めるところからで十分です。
登録したからといって、すぐ辞める必要はありません。
まとめ|「生活できるか」は金額ではなく「どう暮らしたいか」
「ビルメンの給料で生活できるか」への私の答えは、こうです。
1人なら十分できる。家族を余裕持って支えるなら、資格や系列系、副業で工夫がいる。
ネットで言われる「底辺」ほど絶望的ではないし、「余裕」と言い切れるほど甘くもない。
その真ん中が、私の見ている現実です。
そして大事なのは、金額の多寡そのものではなく、自分がどう暮らしたいかだと思っています。
私は、お金を最大化するより、慎ましくても気楽に暮らせるほうを選びました。
正解かどうかはわかりませんが、今のところ静かに納得しています。
「給料が下がる=生活できない」と決めつけて選択肢を消してしまう前に、こういう暮らし方もあるということだけ、知っておいてもらえたらうれしいです。
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